プリント方法について(Tシャツ、パーカー編)


DTFプリントとは

DTF(Direct To Film)プリントは専用のフィルムにフルカラー印刷をし、そこにパウダーを塗すことによって転写シートを生成する方法。
ナイロン素材やポリエステル素材へのフルカラープリントが可能となります。


インクジェットプリントとDTFプリントの違いについて

どちらもフルカラープリント可能ですが、以下の点で仕上がりが異なります。

質感

インクジェットプリントの方が生地への馴染みがよく、ボディ自体の風合いを損なわない自然な雰囲気です。DTFプリントは、より生地に対してプリントがしっかりと乗り、表面に光沢があるような感じに仕上がります。

発色

プリントの色味は使用プリンターの関係上、異なったものになります。淡色ボディへプリントした際の発色はDTFプリントの方が鮮やかです。また淡色ボディに対しても濃色処理なしで白色プリントが可能です。

デザイン

より細かく細いデザインの表現はインクジェットプリントの方が向いております。


DTFインクジェット転写の特徴

〇デザイン色数の制限が無く、細かい柄の再現に適している。プリント部分のゴワ付き感も軽減され、ナチュラルな風合いで、しかもブルゾン多色プリント製作のクオリティが高く、コストパフォーマンスに優れている。


DTFインクジェット転写の短所

〇プレスした跡が残る。
〇熱プレスする為、ポリエステル素材は生地色がプリント部分にブリード(昇華)します。
〇DTF転写プリントに於ける白または淡色デザインは、下地の濃色生地に影響され、若干の色変化した仕上がりになります。
〇指定色が合いにくい。
〇ブルゾンの場合、洗濯のやり方により、プリント部分がめくれることがある。
〇撥水素材のブルゾンや革ジャンへのプリントは剥がれます。
〇DTFインクジェット転写の加工種類
DTF印刷工程1
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デザインをフィルムに印刷後、パウダーを塗り、印刷面にフィルムを仮止めします。
DTF印刷工程2
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その後、プレス機で十数秒プレスします。
DTF印刷工程3
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熱を冷ましたらフィルムをはがして、また数秒間プレス機にかけます。

ガーメントプリントとは

ガーメントプリンターを用いたフルカラー印刷です。
プリンターから直接生地に印刷する使用上、分版の必要がない為非常に綺麗に複雑な図案でもフルカラーで印刷が可能です。
分版の必要がないという事から、コスト面・スピード面でその他の印刷方法より優位に立つ場合があります。

DTGガーメントプリントの特徴

〇綿素材のウェアに、ダイレクトにフルカラープリントが出来ます。
〇スクリーンプリントのように製版が不要のため版代がかかりません。
〇スクリーンプリントと異なりウェアに縫い目があっても、インク溜りもなく容易にプリントが出来ます。


DTGガーメントプリントの短所

〇綿素材以外(ポリエステルやナイロン等)にはプリントが出来ません。
〇洗濯堅牢度はありますが、摩擦堅牢度は他のプリントと比較すると弱いです。
〇詳細な色の指定は出来ません。
〇プリントする部分は前処理や熱プレスをする工程があるため、プレスをしたところはテカった状態で仕上がりますので、洗濯をしてからの着用をお勧めします。